役員社員の不正行為・職務怠慢の解明には尾行調査が強力な武器となる

 「尾行調査」は、浮気など男女関係の調査でもっぱら個人が利用すると思われる方が多いのではないでしょうか。
 しかし、法人のお客様に軸足を置く当社では2018年1年間の尾行調査の受注総数中、約84%が企業(法人)のお客様からの依頼なのです。
 じつは企業経営に降りかかる様々な問題解決の切り札として、尾行調査は重要な役割を担っているのです。具体的には社員・役員による「不祥事・不正」「服務違反」「職務怠慢」などにおいて、労務管理上のアクションのための裏付けを取るために主に利用されています。
 あなたの会社でもこのような問題が生じた時は、尾行調査の利用を検討しなければならない時がくるかもしれません。
 本記事では尾行調査(行動調査)を法人が検討し、利用する際の流れや注意すべきポイントを解説します。先々急に必要となった際の備えとしてお役立ていただければ幸いです。

 記事の最後には企業が尾行調査を利用されたケースで、調査員の現場からの迫真のルポルタージュを2本お届けします。

1.企業が尾行調査(行動調査)を必要とするわけ

 例えば、ある社員の職務怠慢が社員の間で噂として広がってしまったとします。これを会社が何の確認もせずに放置した場合どんなことが起こるのか?モチベーション低下や職務怠慢への同調が起きてしまうことは容易に想像できます。こうした状況にさせないためには尾行調査を利用して事態をしっかり確認し問題の解決をしなければなりません。

1-1.企業が尾行調査を使うケース

実際にどんなケースで尾行調査が使われるのかを以下にご紹介します。

退職者の転職先
退職に不審な点があり、転職先がライバル企業であったなら、重要な営業情報や機密情報がライバル企業へ流出する恐れが生じてしまいます。こうした場合転職先のできるだけ早い特定が求められます。

二重就労
就業規則に副業禁止の規定があり、ある社員に副業の疑いがあればその事実は掴んでおかなければ戒告などのアクションを取ることができません。

出張費の不正請求
1件見つかればそれは常態化していることも疑わなければなりません。放置をすれば巨額の横領事件に発展し刑事告発をしなければならないかもしれません。

交際費の私的流用
「顧客の接待」と申告していたものが、じつはプライベートや社員間の交遊目的だったら、これも横領事件となってしまう可能性があります。

営業マンの勤怠
ルートセールスをしている営業マンが、顧客に行かずパチンコをしていたり、漫画喫茶で昼寝をしていたら、裏を取ってしっかり指導をしなければなりません。

休職中の不適切行為
休職中に療養もせずに海外旅行に行っているとか、小遣い稼ぎで働いているとか、社員間に噂が流れたらモチベーション低下に繋がりかねません。

 転職以外の数々の疑惑の背景は、概ね「金銭」や「素行」に関係するものです。こうした問題を「見ザル」「聞かザル」「言わザル」と安易に看過すると、疑念をもっている側の社員はモチベーションが低下し経営側に対する不満に発展する可能性が高まります。またその反対に、そのような行為を「真似しても大丈夫」「上層部の目は甘い」という社員が出現し、病巣が大きくなるケースを招く恐れもあります。これらの問題の解決に尾行調査は切り札として役に立っているのです。

1-2.尾行調査が問題解決に役に立つ理由

 内部通報や社内外からの噂だけで不祥事・不正の対象者を詰問するようなことをすれば、シラを切られ、知らぬ存ぜぬを押し通されるのが落ちです。逆に、「あらぬ疑いを掛けられた」と反撃に出られてしまうこともあるかもしれません。こうした疑念を解明するためには事前に決定的な証拠・確証を得ておく必要があるのです。

 そして、依頼者が懸念する「疑念」は、対象者の行動を監視する尾行調査によって「やっぱり」となる傾向が強く、杞憂に終わるケースは少数です。証言・書類、データからは迫れない確たる証拠を得るためには尾行調査は欠かせないものなのです。企業防衛の観点からみて企業でも尾行調査を利用しなければならない事情があるのです。

2.尾行調査の利用の流れ

 尾行調査は極めて専門性の高い調査で、一般の人が知識もノウハウもない中で実行できるものではありません。外部の機関に依頼をするとなれば、調査会社選び⇒事前準備⇒打合せ⇒実施⇒報告といったプロセスを経ることになります。この章ではこの各プロセスを順を追ってご説明します。

2-1. 調査会社の選定

 「調査したい」と思った時、最も悩むのが「調査会社の選定」だと思います。
相談する内容は社内の不正問題などセンシティブなことのため、それを明かすとなると、明かす先の信用が気になります。「尾行調査」というキーワードでインターネットの検索をすると、多くの調査会社が出て来ます。しかし、HP上で書かれているPR文句と、信用は比例するのか?どうでしょうか・・・。
その答えを知るには、以下のような項目をチェックすることをお奨めします。

 ① 法人格があり、一定の規模を有して事業の継続性がある会社

 ② 法律に定められた探偵業の届け出がある会社(コラム参照)

 ③ 弁護士協同組合の特約店であるなど、弁護士から一定の信任を得ている会社

 ④ 依頼者への見積書の提出・契約の締結を取り引きの前提としている

 そして、「信用できそうな調査会社」と判断できるなら、そこの営業マンの名刺は案件が発生しなくとも捨てずに保管しておきましょう。無いことが最善ですが、万一相談したい案件が発生した場合に、備えておくことも必要です。相談内容の重さを考えると、「信用」を寄せられる調査会社を知っておくことが賢明です。

2-2. 事前準備(打ち合せ・情報共有・協力体制)

 尾行調査の費用は決して安価なものではありません。人による情報収集である“ヒューミント”の最たる調査作業で簡単な作業でもありません。このため、有用な成果を得るためには、依頼者・調査会社が充分な打ち合わせをして、実施方法を一緒に検討する必要があります。周到な事前準備が調査の成否を大きく分けることになります。

 打ち合わせを入念にすることによって、情報不足、不備、問題点などを整理することができ、調査の手順が決まっていきます。実際の現場は、映画やドラマで描かれるような世界ではなく、とても地味で地道な業務なのです。調査を円滑に遂行するためには、調査対象者に関する業務上の特徴・傾向、私生活における情報を収集・整理しておくことが望まれます。氏名、年齢、写真だけでは、調査が失敗に終わる可能性も高くなります。不要ではないかと思えるような対象者の周辺情報が、時には調査中の判断材料として現場では重要になる場面があります。失敗なく調査を進めるには、依頼者との二人三脚に近い情報共有と協力体制とが必要不可欠なのです。

 例えば、調査対象者の顔写真が入社時の履歴書程度しかない場合、現在の対象者の顔や姿を確認できるか否かは調査の成否を分ける要素の一つです。対象者をオフィスから連れ出して調査員に確認させる、その日の服装や持ち物を事前に連絡する、現場で撮影された画像で対象者であることを確認する、など作業面での協力も必要になってきます。

2-3. 調査中の対応

 いざ調査開始となるとアクションの主体は調査会社に移ります。しかし、依頼者の尾行調査への取り組みが終了となるわけではありません。
例えば、監視の起点(監視を始める場所)がオフィスの場合、対象者が会社を出るタイミングを張り込んでいる調査員に連絡したり、当日の服装・持ち物を知らせたりする必要のある場合があります。また、当初想定していた行動予定が急遽変更されれば、調査員に連絡しなければ、調査が徒労に終わってしまう可能性が高くなります。いざ調査が始まっても協力体制の継続は大切なのです。

 また、依頼の窓口を務める人は、調査実施期間中は常に緊急の連絡を受けられるようにしておくべきです。
尾行調査は当初の想定通りに事が運ばないことが多いです。想定外の事象が発生した場合、現場の調査員では調査を続行すべきか中止すべきかなど、依頼者の判断をあおぐべきことが度々起こります。現場からの緊急の相談を受けられるように待機しておくことが望ましいのです。

 また、秘密裏に進めるべきものが尾行調査であり、調査期間中に「有用情報」が得られた場合でも、その「有用情報」を調査の途中に対象者に告げてしまうことは絶対にしてはいけません。調査を察知した対象者への調査は続行不能となり、そこで完全終焉となってしまいます。

2-4. 調査報告

 尾行調査の成果物である調査レポートは統一された書式はなく、調査会社によって様々ですが、写真と時系列に沿ったレポートで構成されるのが一般的です。尾行する時間によりレポートのボリュームは変わりますが、当社のある案件のレポートは下図のようなものです。
 また、調査日数が複数日に及ぶ場合は、テキストのみの簡易な時系列の報告が日々速報される場合もあります。

 期待する結果が得られた場合でも、調査報告書を対象者に対して安易に突き付けるように見せることは避けてください。調べて裏を取ったことを暗に示唆することで、対象者自ら白状させることを促す材料として使ってください。開示(見せる)することがあるとすれば、不当解雇で提訴された場合や、労働基準監督署に駆け込まれるといった状況になって、確たる証拠を示さなければならない場合のみと考えておかれた方が良いでしょう。いずれにしても顧問弁護士とよく相談をした上で細心の注意をもって取り扱うべきです。

レポートサンプル

コラム 「探偵業法とは」

 尾行調査は探偵業法に定められた調査のひとつであり、法に則り管轄の警察に届け出た業者でなければ実施できない調査です。

 かつて探偵業法が成立するまで、日本には調査業を規制する法律はなく、調査依頼者とのトラブルなどが発生し消費生活センターへの相談も多くありました。このような状況のなか、調査業のうち探偵業についての「探偵業の業務の適正化に関する法律」が平成19年6月施行されたものです。この法律を略して「探偵業法」と称しています。

 探偵業法はその業務の適正化を図り、個人・法人の権利利益の保護に資することを目的としています。「探偵業務とは他人の依頼を受けて特定の人物の所在や行動についての情報を収集するために聞込み、尾行、張込み等の方法で実地調査をし、その結果を依頼者に報告すること」と定義されています。(一般的にこのような調査を調査会社では所在調査、尾行・行動調査と称しています)また、探偵業者には依頼者との契約締結、重要事項の説明などが厳格に義務付けられています。

 その他、探偵業者には警察の立入検査があり、探偵業法に違反した業者について営業の停止・廃止を命令することができます。罰則も設けられており、警察及び公安委員会のホームページにおいて行政処分の公表もなされています。

 平成29年中における探偵業法届出業者は5738件、うち個人業者数は4185件、法人は1553件の業者が届け出ており、その中での新規の届出数は650件、廃止届出数もほぼ同じ594件となっています。ここ数年の業者数はほほ横ばいのようです。

3.準備・実施に際する注意事項

 調査対象者への露見を防ぎ、調査を成功に導くための注意事項がいくつかありますので以下にご説明します。

3-1. 調査計画・実行はごく限られた人で

 社員の不正や怠慢にかかわる調査を依頼、発注する部署としては総務、人事系の部署となることが多いですが、ここで肝要なことは依頼内容を共有する人間は最小限に留めることです。事情を知る人間が多ければ多いほど、どこからか話(調査)が漏れ、対象者が察知してしまう恐れがあります。

3-2. 懸念事項の事前ヒアリングは厳禁

 対象者の懸念問題を対象者自身に「問い質す」ことは絶対に避けましょう。核心に触れる言葉は使わなくとも、それに類する言動は、相手の警戒心を本能的に覚醒させてしまうからです。不正や後ろめたい行為を働く人はそれを隠そうとする習性があるのが人間です。このため、事前に「問い質す」ようなことをしたら、調査を実施しても、本来取るであろう行動をせず、何も得られず調査が徒労に終わってしまうこともあります。
 言葉は不適切かも知れませんが、「泳がしておく」という姿勢が賢明です。

3-3. 対象者周辺への聞き取り調査も極力避けたい

 尾行調査前に周辺への聞き取りなど調査を先行して行うこともお勧めできません。なぜなら万一対象者に事前調査をしていることが察知された際には前項と同様、尾行そのものが困難になることがあるからです。対象者が警戒することは想像に難くありません。

4.まとめ

 企業の営みにおいて、人の問題は避けて通れません。組織が大きくなり人数が多くなれば風通しが悪くなり色々なことが見えにくくなります。そうした状況に不祥・不正・業務怠慢などの労務問題が発生する温床が生まれるのです。
 もちろん起こさないに越したことはありませんが、程度や頻度の差こそあれ、こうした問題の発生は完全に防ぐことはできないでしょう。いざという時に「どうすればいいんだ!」となっては問題解決できないどころか、事態を拡大させかねません。
 「転ばぬ先の杖」として尾行調査の使い方をしっかりマスターしておきましょう。

 

ルポルタージュ① ~業務中の怪我で会社と争うベテラン社員の監視~

≪依頼背景と現場下見≫

201X年秋、我々調査員2名は、明日朝からの調査現場へ向かうため、
大阪の事務所を昼過ぎに出て広島方面へ社用車を走らせる。

目的は市街地から外れたのどかな住宅街である。
住宅地図に記されている対象宅の立地条件は、監視困難であること極まりないであろうと思われる。
現場へ向かう車の走りは軽快とは程遠く、車内の空気も重い。

今回の対象者は、機械製造会社の工場に勤務する50歳代男性A。
業務中に同僚社員のミスが原因で負傷。
会社に対し巨額な賠償請求を迫るも認められず、不服として訴訟を起こし
現在は自宅で療養中の身である。

これに対しクライアントである会社側は、大したケガではないと真っ向から対立。
本人の申告通り外出もままならない状況であるのか?
その事実解明が今回の調査の目的である。

さて、Aが負傷した箇所であるが、「足をケガして歩けない」とか、
「両腕が折れて何もできない」などのよくあるケースではない。
今回の負傷箇所は「目」である。
しかも、視力を完全に奪われたと…。
車の運転もできなくなり、買い物にも行けないと訴えているのだ。
しかも、独身の一人暮らし。

これが本当なら、外出するわけがない。
対象宅周辺は車がないと本当に不便な環境である。
調査期間は、午前7時から午後7時迄の12時間を、最長1週間と依頼されている。

目的地に到着したのは夕方5時半頃。
本人宅に明かりはあるが、周囲は既に暗く、下見もままならない。

今日のところは、車を停められる監視場所を見繕い、明日に備えることにした。
思ったより張り込み易いかもしれないと、少々楽観的に思いながら宿泊先へ向かう。

 

≪調査1日目≫

翌朝、相方とホテルロビーで合流、車でA宅へ向かう。
互いに本日の現場の困難さを思い、無言である。

6時30分
A宅付近に到着する。
昨晩見た周囲が暗い状況と、この明るい状況とでは印象が全く違う。
やっぱり張れないか…車を止められると思った場所も、もって2時間くらいか

我々は、少し離れた場所に一旦車を止め、A宅の様子確認へ歩いていく。
A宅の近くへ行くためには、車1台がやっと通れる私道を入っていかなければならない。
早起きのおばあちゃんが二軒隣の家の庭で洗濯物を干している。
よそ者の自分に気が付かれないように行動する。
そこへ、白くて古いクラウンが出て来た。自分の横を通り過ぎる。
なんと、運転手はAだ・・・・。
事前資料のAの写真そのままである。
一瞬、双子か兄弟?と思ったが、資料に兄弟はない。
慌てながらも不自然にならない様に気を使いながら車に戻り、クラウンの走り去った方向へ急ぐ。

まだ、6時39分ではないか?と思いながら条件反射でクラウンを追う。
距離は離されたが幸い一本道、いずれ追いつくだろうと…。
あれ?Aは、目が見えないとのことだったが!

安佐北市街に入ると他の車両も増え、Aのクラウンは雑踏の中を走り、喫茶店の駐車場に入っていく。

店内に入ると、Aは他の常連と会話をしていた。

しかも、脚を組んで朝刊を読んでいる。
目が見えないという人物が新聞を読んでいる・・・・・。

その後、Aは他の常連に別れの挨拶をして店を出る。
我々も撮影を済ませ、慌てず店を出る。
店を出ると、Aのクラウンは太田川沿いをのんびりとドライブした後、住宅街へ…。

知人宅と思われる戸建住宅を訪ねる。
この時点でまだ朝の8時過ぎである。

10時
友人と思われる同年代の男性と出て来る。パチンコ
二人はクラウンに乗り、Aの運転で市街地へ…
そして、中心街のパチンコ店へ入店。
この遊興は昼食をはさんで5時間にも及び、何度かフィーバーしたAは、
16時過ぎ帰宅。友人はまだ打ち続けていた。

 

≪調査2日目≫

Aはほぼ同じ時間にクラウンで家を出て、昨日と同じ喫茶店、
同じパチンコ店と、どうやらある程度行動がパターン化している様子。

15時
Aがパチンコに耽っている最中、クライアントより当日の帰宅を以って調査終了の指示が出た。
初日の結果報告と今日の経過報告を聞かれて十分な結果が得られたとのご判断である。

そうこうしていると、Aがパチンコ店を出てきた。
どうやら、スってしまったようである。

Aは愛車クラウンに乗り込み自宅へ向かう。
任務終了となるかと思いきや、自宅から1キロほど離れたタバコ屋の前に停車する。

我々は少し大胆にAクラウンの少々後ろに車を停める。
直ぐ横には今は珍しくなってしまった公衆電話ボックス。
タバコを買ったAは火をつけながら、電話ボックスへ向かう。
受話器を取ると、プッシュボタンを何度も連打するも相手先が出ないのか、
諦めて電話ボックスをあとに。
16時に帰宅したことを見届けて、我々は広島の地を後にした。

 

ルポルタージュ② ~ネガティブ情報を抱える役員の出張を尾行~

今回の尾行調査の対象は、全国展開する大手企業の取締役営業部長のBで、今年で58歳となる。
日中、各支店の視察と称して外出し、直帰することもしばしばで、一体、何をやっているのか?
本当に視察だけか?の実態を探るのが依頼の目的だ。

内部情報では、自宅から程近い川崎支店の女性スタッフがお気に入りで、同支店の視察が多いという。
数年前、その女性との不貞が明るみに出たが、解消したとのことで不問に処したとの事。

クライアントは創業者である80歳の社長。息子が次期社長に内定しているが、
ネガティブな風評のある役員部長Bのリスクを事前に摘み取るためのエビデンスを求めている。
クライアントの窓口は、専務取締役。
我々は、クライアントの会社近くの喫茶店で専務と会い、部長Bの情報を聴取する。

Bのスケジュールは、明後日の水曜日から鹿児島出張、帰京は3日後の土曜日である。
是非とも、鹿児島での動きが知りたいと言うことで、出発当日川崎の自宅班(2名)と
鹿児島待機班(2名)に分かれて調査態勢に入る。クライアントの提供情報により、
便名や宿泊先ホテル、鹿児島での使用車両等は把握している。
土曜日に帰京予定であるが次の日が日曜日なので、個人的に一泊延長する可能性もあるとのこと。

 

◇ 鹿児島編 ◇

≪調査1日目≫

7時
Bが単身小型のキャリーバックにて自宅を出る。
迎車タクシーを予想したが、意外にもキャリーバックを引きながら、最寄り駅へと歩いていく。
その後はどうやら空港までバスの様だ。
調査員1名もバスに乗り込み、車両に乗った調査員もバスを追尾する。
バスは羽田空港に到着し、Bはキャリーバックを受け取ると出発ロビーへ向かう。
車両班はこれにて任務終了だ。羽田空港

Bはラウンジ方向に歩いていく。当方は急いで手荷物検査をパスして
ゲートを潜り、ラウンジ及び搭乗口付近を探索すると対象は
一般待合席にて朝刊を読んでいる。
鹿児島待機班に連絡し、予定通り搭乗予定である旨を告げる。
当該便の搭乗案内アナウンスが流れ、Bは機内へ向かう。

キャリーバックは機内持ち込みか…
となると、降りてからすぐ出てしまう。
唯一空いていたこちらの席はやや後方…。
降機の際に離されるのは必至だ。

とりあえず搭乗し、服装とバックが分かる様に先程撮りたてのBの画像を
スマホで鹿児島班に送信し、機内モードに変更する。

当該便が鹿児島に到着。到着した旨を連絡し、無線のイヤホンを耳に装着する。

当初予想通り、降機ではBから引き離されてしまった。
気を揉みながらまもなく到着ロビーという段になっても鹿児島待機班はBを視認していない様子。

トイレか?
とりあえず引き返して最寄りのトイレへ・・・するとハンカチで手を拭きながらBが出てくる。

Bは到着ロビーを出てタクシー乗り場で順番待ち。
対象はタクシーに乗った。緑の5791(No.)だ。

鹿児島待機班の車両に滑り込み、追尾が始まる。宿泊先ホテルに向かっているようだ。
残念なことに、急なため同じホテルは満室で予約が取れない。
まだ時間が早いから、荷物を置くだけか?

しばらくしてタクシーは、ホテル近くのコンビニで停車し、Bを落とし走り去る。
弁当を購入して、Bはホテルにチェックイン。エレベーターは12階で止まる。

そこまでの経過をクライアント窓口の専務に報告する。
女性が来るかもしれないから、ホテルに入る女性全部撮影してくれとの指示。
ヒントとなる情報が無いか確認も、いるとしたら鹿児島支店の社員かもしれないと。
ホテルに入る女性を片っ端から撮るしかない…。
なかなか撮影には厳しい立地で裏口もある。
小規模なビジネスホテルのため、ロビーは狭くて待機はムリ。
その後、5名の出入り女性を撮影。

14時
そろそろ鹿児島支社で会議の時間だ。対象は出てくるはず。

あれ、この車?情報のプリウスだ。
我々の前方に、事前情報をもらっていた車両が若い運転手により停車する。

プリウス来たぞー、こっち戻って!

立ち張りしているホテル裏口監視班に無線を入れる。

まもなく、エレベーターから単身開襟シャツ姿のBが現れ、ホテルを出る。
若い運転手は下車し、深々とBに頭を垂れると、最寄り駅方面へ歩き去っていく。

何?わざわざクルマを渡しに来たんだ、彼は…。
Bも駅まで送ってやればいいのに。駅までなら結構歩くよね。
Bに送られるより、歩いた方が気楽なのかも…。

プリウス、発進。支店方面へ。

支店の駐車場に停まり、下車して出勤する。

17時過ぎ
B運転のプリウス、発進。

17時30分
真っ直ぐホテル、プリウスはホテル駐車場に。
出入りする女性を全部撮るご指示はまだ続行だ…。

23時
初日の調査、解除となる。何もなかった…。

 

≪調査2日目≫

10時
Bのプリウス発進!
その後は支店管轄の各店舗を周り視察の様子。

13時
ホテルへ戻る。
こちらは女性の出入り撮影。

16時
Bがエレベーターから出て来る。
30歳代後半の上品そうな女性と一緒に2人は会話も会釈もなく離れ、ホテルを出る。
歩行速度の状況からBが先行する。
多分…エレベーターが一緒だっただけか…。
Bはプリウスには乗らず、大通りを横断して直進する様子だ!
女性は大通りに差し掛かると左折して駅方面へ淡々と歩いて行く。

とりあえず、自分は女性を追ってみる…。
Bをヨロシク!

Bはどんどん歩いていく。

女性はというと…大通りをハザード上げて止まっているBMWを見つけると駆け寄り、
助手席に乗車する。運転手は同じ歳くらいのガングロ男性。
やっぱり関係なさそうだ。

Bは未だ真っ直ぐ歩いていて…大きなパチンコ屋の辺りにさしかかる。

了解! 今行く!

やや駆け足で向かうと…しばらくして…、

車! 黒いワーゲンがやってくる!
急いで…!
未だ誰か来るのを待ってる感じだ。

了解、もうすぐ着く!

何とかワーゲンの発進前に合流。
まもなく、最後の1人が合流し、計4名がワーゲンにて鹿児島市街へと出発する。

んー、この時間で4人麻雀やるんじゃないか?麻雀
未だ就業時間内だ。服務違反の証拠になるのか?

まもなくワーゲンは、鹿児島市外れの小さな雀荘の駐車場に停車、そろって店に入って行く。

23時
クライアント専務より、もう女性と会うことはないだろうとの判断で、調査解除となる。

 

≪調査3日目≫

専務より、昨夜は深夜3時迄雀荘にいたらしいとの情報から、
12時に当日の会食予定である焼肉店にてBを待ち受ける。

あっ、専務だ…。
今日の会食は専務も同席するとは聞いていた。

なにキョロキョロしてるんだ…?
うちらが来てるか探してるんじゃない…?
あっ、スマホ出した…こちらのスマホが鳴る!

あっ、○○君?、来てる?

はい、専務さんが黄色いポロシャツ着て電話してるのが見えてますよ…

えっ?何処…?これ何してる?

背中掻いてますね…

凄い…流石プロだね!
あそこのコインパーキング分かる?

はい!

Bは多分、そこに車停めるよ!
さっき電話した時、そこに停める様に伝えたから……
ちょっと遅れるかもって言ってた…宜しく!

現場にはこういった協力者は必要だが、あまり動かれすぎては危ない危ない。

まもなく、Bがプリウスで現れ、予定通り会食が始まる。
その後、会食が終わりBは各管轄店舗を視察した後、鹿児島支店へ…

18時
途中、コンビニで弁当を購入し、ホテルへ戻る。
24時迄ホテルへ出入りする女性を撮影し、調査解除となる。
当初は、これを以って本件は終了であったが、川崎に帰宅する迄も実施せよと指示される。

 

≪調査4日目≫

10時20分
もうすぐ、チェックアウトの時間。
あれ?彼はこの前プリウスを持って来た若い社員だ。
土曜日までこき使われるんだ…。

まもなく、スーツ姿のBがチェックアウトの後、ホテルを出る。
若い社員はBからプリウスのキーを受け取り運転席へ、Bはキャリーバッグを後部席へ積むと、
助手席に乗車する。

プリウス、鹿児島空港に到着する。鹿児島
車両班は、レンタカーの返却のためお役御免だ。
空港内のBは、売店にて煎餅や孫のものと思われるキャラクター文具を購入し、
一般ゲートより搭乗口へ向かう。

その後、羽田空港に到着したBは、往路と同じくバスで川崎の自宅最寄り駅へ移動、
徒歩にて帰途に着いた。途中、接触者は認められない。

22時
その後の外出もなく、調査終了を迎えた。

後日、鹿児島のホテルに出入りした三十数名の女性達の画像に、該当するような人物はいないとのことである。

鹿児島編において、Bのマイナス情報は就業(勤務?)時間内の麻雀行為だけに終わった。
しかし、この程度の材料では退任に追い込むことはできないとのことであった。
我々の奮闘空しく、鹿児島の調査は空振りに終わった。
社長はこの結果に満足せず、次に控えている群馬出張時も調査するよう指示を受けたと専務から告げられる。

 

◇ 群馬編 ◇

鹿児島から戻った5日後、我々はクライアントの高崎支店付近に車を停め、待機している。
同社駐車場にはBの所有車である白いハリアーが停められている。
事前情報通り、自宅の川崎から車で来た様子。
まもなく、Bが出席している会議が終了する時間だ。

11時
会議が終了したらしく、支店内に動きがある。
まもなく、Bが出てハリアーに乗車、支店を出る。

当日のBの予定は、終日群馬地区の管轄店舗周りとのこと。
クライアントは、女性と会うかギャンブルに行くのではと睨んでいる。
予定通り、1件目の店舗に入る。
ちゃんとマジメに動いている。
女なんて居るのだろうか?

12時30分
大型パチンコ店の駐車場に停車する。
おっ、パチンコ打つのか!

予想は外れて、Bは隣のコンビニで弁当を買い、車中で食事。
食後もパチンコは打たず、発進して前橋方面へ……
その後、市街地を抜けて利根川沿いの道を北上する。

あれ、こっちの方に店舗はないでしょ!先には何がある?

えーっと、競輪場がありますね、前橋競輪!前橋競輪
それだ!

その後、ハリアーは道に慣れた様子で回り込みながら競輪場駐車場へと入る。

13時40分
対象はハリアーを降り、競輪場へ入る。
右耳には赤ペンがセットされている。
すぐさま無料配布の出走表を取り、流れ作業の如く車券に記入を始める。

ギャンブル慣れしている…。

トラックに出てレースを観戦!金網を掴み大声でゲキを飛ばす!
豹変している…。

レースが終わると、大きなガッツポーズ!笑みを堪えるように自動払戻機で精算…。
本人の背後に周り、表示されている換金額を撮影する。
3万7千円だ!勝ったみたいだ。

その後、数レースを掛け、場内場外合わせていくら勝ったのか?…
ニコニコしながら競輪場を出て宿泊先ホテルへ戻ったのであった。

競輪しに出張に来たのか…!
Bの2度の就業時間内ギャンブル行為を確認し、本件は終了となった。

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