火災保険・地震保険請求について押さえておきたい4つのポイント

はじめに  

 この記事を読んで保険請求への理解を深めて頂きたいと思います。

現実に“保険請求漏れ“は起きています。

たとえば、自然災害”に対して”火災保険で建物が修理できる ということをご存知ない方が多いようです。
2018年5月に実施した全国の建物オーナー及び会社役員、事務系社員へのアンケート調査では、「火災保険でも“”自然災害”に対しても建物の損害を補償できる」ということをご存知ない方が9割近くいらっしゃいました。

 近年の日本では自然災害が多発しています。
国土技術研究センターの調査によると、外国と比べて日本は自然災害が多いというデータがあります。

日本の国土面積は全世界のたった0.28%にもかかわらず、

     ・全世界で起こったマグニチュード6以上の地震の20.5%が日本で発生

     ・全世界の活火山の7.0%が日本に存在

     ・全世界の災害で受けた被害金額の11.9%が日本

(引用元:内閣府 「 平成22年版 防災白書」)

ここ3年の地震の発生件数は、震度5以上は月に1度、震度4以上ですと週に1度の頻度で発生しています。火災保険や地震保険に加入される方が多いにもかかわらず、せっかく保険料を支払っているにも関わらず請求すること自体に意識が向かないのはなぜでしょうか。

 

1. 火災保険、地震保険の誤解を解こう(Q&A)

こうした自然災害大国の日本で、“自然災害”に対して火災保険で建物を修理できるのです。

火災保険というと、どうしても“火災”しか思いつかず、また火災保険の付帯サービスである地震保険はというと“地震”しかイメージができずに本来の保険の補償内容を見落としてしまうことが多いようです。

特に多く耳にするご質問を3つほどご紹介します。

Q.「火災保険は、火災だけではないの?」

  A.火災保険は“火災”だけではなく、“落雷”や“風災”など自然災害にも補償される保険なのです。大規模な被災地域に関わらず日常の災害にも適用されます。

Q.「火災保険はもう修理や改修してしまったから 今更無理でしょう?」

  A.修理後も条件を満たせばその費用の一部を請求することが可能です。そのためにも、当時の請求書や見積書などは保管しておくことをおすすめします。

Q.「大規模地震や災害などがない地域だけど・・・、倒壊などしていないけど本当に火災保険や地震保険を請求できるのか」

  A.これはよく相談頂く内容ですが、(わかりやすく表現されている)損害保険会社や代理店各社の商品パンフレットやウェブサイトのイラスト画像にまどわされてしまうためか、家が勢いある炎に包まれていたり、または傾くような損害等をイメージしてしまいますが、そこまでの被害でなくても請求することは可能です。

 20173月発行の損害保険料率算出機構の『火災保険・地震保険の概況』によれば、火災保険の保険金支払いに関するデータでは、自然災害における支払いが年々増加していることがわかります。

また、「自然災害」の内訳は以下の図のとおりです。2011年以降は台風や豪雪などにより保険金の支払いが増加しています。特に2013年度は関東・甲信地域で発生した雪災により突出した金額となっていると報告されています。         ( 図3、図6:引用元・・・損害保険料率算出機構 2017年3月発行『火災保険・地震保険の概況』  より )

2. 火災保険、地震保険の補償内容について

2-1 <火災保険>の補償範囲について

 火災保険の<主な補償内容>について触れたいと思います。各社ごと、また契約内容ごとに補償内容は異なりますのでご参考の範囲でご覧ください。

①火災、②落雷、③水災・風災、④雪災・雹(ひょう)災、⑤その他、の順で説明していきます。

 

①火災・・・もらい火や失火による火災の損害など 
  名前のとおり、火災に関する補償です。
 火災が原因による支払い状況は、同調査結果では以下のように年々減少している状況です。                     (図4:引用元・・・損害保険料率算出機構 2017年3月発行『火災保険・地震保険の概況』  より )
 また、同じ火災でも地震による火災の損害は対象外になる可能性があります、火災保険と地震保険は別物ですので注意してください。

 さて、以下からは、火災以外で対象となる補償内容を、自然災害を中心にご紹介します。 

②落雷

落雷による火災や家電製品の損害など

③水災・風災

・水災・・・大雨・ゲリラ豪雨や台風などによる洪水等の損害など

・風災・・・台風や突風、竜巻などによる窓ガラスや屋根の損害など
    2011年~2014年度は台風や低気圧による風災の被害が大きく、この間に被害が大きかった災害と主な地域は下図になります。
       (図:引用元・・・損害保険料率算出機構 2017年3月発行『火災保険・地震保険の概況』  より )    近年の集中豪雨の年間観測回数も増えている傾向が読み取れます。

④雪災・雹(ひょう)災

・雪災・・・雪による窓ガラスや屋根等の損害など
  2010年~2013年度の冬季は、「豪雪」に見舞われた地域があり、保険金額の支払いが高額になりました。
・雹(ひょう)災・・・雹(ひょう)による屋根や窓ガラス等の破損など

⑤その他

・爆発/破裂
・建物外部(第三者等)からの物体の落下や衝突や破損等
・盗難による盗取・破損・汚損
騒じょう
・水ぬれ        など

2-2 <地震保険>の補償範囲と対象建物について

地震保険は火災保険の付帯サービスです。全国では約30%の加入率ですが、昨今の地震発生の影響から年々契約数が増加しています。
地震保険では、地震や噴火、またはこれらによる津波を原因とする損害に対して保険金が支払われます。

2-2-1 補償範囲は3つ

①地震・・・地震で家が壊れた場合や、地震による火災で家が燃えた場合など
②噴火・・・噴火にともなう噴石で家が壊れた場合など
③地震/噴火による津波・・・地震による津波で家が流された場合など

2-2-2 対象となる建物について

対象となるのは日常生活する居住スペースかどうかが基準になります。

①家屋
②アパート・マンション
③下宿や各種寮(社員寮など)
④老人ホーム ※ただし短期滞在専用の場合などは対象から外れることがあり
⑤旅館・ホテル ※原則加入できませんが経営者などが実際に居住して生活している場合は加入可能

3. 火災保険・地震保険の請求の流れと問題点

3-1 請求の流れ

3-1-1 <火災保険の場合>

 それでは具体的に請求の流れをご説明します。
以下①~⑧の流れとなります。

①加入する保険会社へ事故を報告する

②損害確認及び保険金請求書類(郵送)

③保険金請求書類作成

④加入する保険会社へ書類提出

⑤損害鑑定人の実地での建物損害調査を実施

⑥損害鑑定人から損害保険会社へ損害状況の報告

⑦損害額の確定

⑧保険金の支払い

<主な必要書類>
・保険金請求書類
・損害箇所の修理見積/写真
・不動産登記簿謄本/※委任状(請求人が契約者と異なる場合には委任状が必要)
・印鑑証明書 ※請求金額が1,000万円などの高額で一定の金額を超える場合は、認印ではなく実印を押印するため
・保険金直接請求承諾書
・罹災(りさい)証明 (※罹災証明書とは?)

 3-1-2<地震保険の場合>

 地震保険では、以下①~⑤の流れとなります。

①加入する保険会社へ事故を報告する

②損害鑑定人との調査日調整

③損害鑑定人の実地での建物損害調査を実施 
(必要書類:図面・保険証書)

④損害鑑定人から損害保険会社へ損害状況の報告

⑤保険金の支払い

3-2 請求の問題点

3-2-1 被災者(オーナー)側の問題点

 先述の火災保険の加入されている被災者(オーナー)への調査結果では、自然災害による建物の損傷や損害に火災保険が使えることをご存知ない方が多いということをご紹介しました。さらに、請求の手続きにあたり、被災者(オーナー)自身で請求する場合は高いハードルがあります。

生命保険は医療機関で診断してもらう、自動車保険は修理店にみてもらう等、専門家による主張ができますが、火災保険や地震保険では契約者ご自身が判断し請求申請をしなくてはなりません。特に火災保険ではご自身で修理費用の見積りを作成し、保険会社に申請しなくては保険金の請求はできませんので、申請するにはどうしても建物に対する専門的な知識や知見が必要となります。修理見積書には、修理にかかる結果的な金額のみならず、修理に使用する材料名や数量、単価などについても詳細に記載する必要があるため専門業者に建物の損害状況を調査してもらう必要があります。地震保険でも被災によって、どの箇所のどの程度の損害が対象基準になるのかという判定は極めて不透明なため、建物オーナー自身で調査するのはなかなかハードルが高いというのが現状です。

3-2-2 損害保険会社側の問題点

 保険請求をした場合、一定額を超える請求の際には、民間損害保険会社が加入する一般社団法人日本損害保険協会 が認定する民間資格「損害保険登録鑑定人」資格をもった鑑定人が保険会社からの依頼で請求を行ったオーナーのもとへ派遣されます。設けられた損害調査指標に建物の損害状況を記入していきます。ただし、損害の基準が不明瞭なことが多く、20122月に放映されたNHKのクローズアップ現代『マンションを救えるか~見直し迫られる地震保険~』という番組では、鑑定現場での不公平や不明瞭な鑑定内容が取り上げられています。

3-2-3 被災者(オーナー)側に立った建物損害調査をする第三者サポート機関の必要性

 これまで双方の問題点を紹介してきましたが、1つの疑問が浮かびあがります。損害保険会社側には”損害保険登録鑑定人”がいますが、被災者(オーナー)側の立場にたったサポーターが存在しないということです。請求をする準備段階である建物損傷/損害調査、また被災状況の確認資料作成等を親身になってアドバイスしてくれる専門家が不在です。そこで被災者(オーナー)の立場にたって一連の保険請求業務をサポートしてくれる存在が必要になってきます。

国家資格を持った建築士等の方々や建築設計のプロフェッショナル等が考えられるのですが、保険がどの損傷や損害に適用されるのかを理解していなくてはいけないため、一筋縄にはいかないのが現状です。

 次の4章では、第三者のサポートをうたう悪質な業者などの報告もありますので、リスク回避という点からもご紹介致します。

4. 気をつけたい“悪質な営業やトラブル”等からの回避

ではどのような業者や団体にサポートをお願いすれば良いのでしょうか。まずは回避して頂きたいことからご紹介します。

4-1 トラブル・悪質の営業等の事例

気をつけなくてはならないのが、「火災保険修理トラブル」や「悪質な営業」です。独立法人 国民生活センターでの調査では、「保険金が使える」という住宅修理サービスのトラブルに関する相談件数(下記図参照)は近年急増しており、2013年度は707件の相談が寄せられ、3年前の2010年度に比べて6倍超になっています。解約料として保険金の50%を請求されたり、修理工事代金を前払いしたのに着工されないこともあるようです。

主に消費者に対して「住宅修理」や「リフォーム」などの業者が、保険請求後の受領金で修理目的に行っているところが多いようです。『修理トラブルから便乗商法まで あなたも無関係ではない!自然災害の消費者トラブル (政府インタネットテレビ)』という動画や日本損害保険協会の『住宅修理に関するトラブルに注意』サイトなどもございますのでご参考になさってください。

4-2 回避のためのヒント 

 それでは、どのような企業・団体にサポートしてもらえば良いでしょうか。一概には申し上げられませんが、

以下の項目に当てはまるようなところが好ましいと思われます。あくまでも参考としてください。

  • サービス案内が、訪問販売ではないこと
  • 会社・団体の所在地が実在すること
  • 社歴・団体暦が長い(少なくとも10年以上は運営されていること)
  • 代表者個人情報がホームページ等で確認できること
  • 有資格者等によって運営されていること
  • 契約書等をしっかりと交わす対応をしていること
  • 保険金がおりるかわからないにも関わらず修理等の契約を結ぼうとしないこと
  • 請求申請サポートコンサルティング等の成功報酬型の場合は、報酬フィーがおりた保険金の30%以内を提示していること

5. まとめ

いかがでしたでしょうか。

請求する行為自体に何の問題はございません。

保険請求に対する罪悪感など必要以上に持つことなく
しっかりと請求して頂きたいと思います。
また何よりも安心できるパートナーに相談をして手続きをスムーズに行っていただきたいと思います。

請求にあたっての4つのポイントは、

●火災保険(地震保険)の誤解を解きましょう

●補償内容を今一度読み返してしっかり請求しましょう

●安心でき加入者側の味方となるパートナーを見つけましょう

●トラブルや悪質な営業等のリスクを回避しましょう

 

保険請求自体は合法的なものです。

長年にわたり、保険料払い続けている理由は、

何かあった場合にしっかり補償してもらうことだということを今一度じっくりお考えください。

 

 

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